希少種シンポジウム聴講
2017年3月25日(土)晴れ
なごや生物多様性センター主催
希少種シンポジウム2017
『レッドリストのひみつ!』
聴講レポート
※ これはあくまで自分の理解度を整理したものです
◼️「レッドリストってなんだろうか?」
維管束植物専門
①生物多様性の損失はなぜ問題なのか?
坑道のカナリア論、リベット論、生態系サービス論など生物主体の理論は、社会的な観点からはいずれも反論できる。社会的観点からの問題提起が必要。すなわち、生物多様性は資源であり、資源利用が限界に達したら、争いが起きてしまう。
②それはどのように解決すればよいか?
赤信号リストを作って、資源枯渇に歯止めをかけることが必要。=レッドリストの作成
◼️「レッドリスト、どうやって評価をつけるのか?」
谷口義則先生(名城大学准教授)
魚類専門
①決まった方法があるのか?
ない。マニュアルの統一化がなされておらず、各都道府県市町村で評価の基準がバラバラ。ゆえに、文言の捉え方に個人差が出たり、調査努力量によって結果が変わってきてしまう。また、未評価種の割合が分類群間で異なり、分類群によっては、リストの対象にすらなっていない種が多い。
②現状の評価の方法例
より精度の高いリストを作るために行ったこと
◎定量的な調査をがむしゃらにやった
=調査努力量の増加
◎各分野(汽水,中流など)の専門家を集めた
=調査者の増加
◎最終的には、投票+議論により、作成
◼️感想
芹沢先生の第1章が根本的なお話、谷口先生の第2章が具体的なお話と、明確に章立てられていて、シンポジウムとしての構成、主旨が大変分かりやすく、ストレートに理解に通じたと思う。
また両先生共、教科書的な解説にとどまらず、この分野の問題点を、ご自身の経験に基づいたリアルな言葉で語られていた。